金融検査のお仕事④

皆さん、こんにちは。広島で公認会計士&税理士をやっています奥田と申します。

今回は前回の2つ目に続き、私が実際に金融検査の仕事をして感じた点を述べていきたいと思います。

3つ目、文書作成能力が身につく

金融検査においては、最終的に検査の結果を報告書として文書の形にまとめていくことになります。この文書にまとめるという作業が中々に苦労の多いものでして、形式的な点では、言葉使いや漢字の間違いが許されないのはもとより、西暦ではなく和暦を使用するであるとか、数字やアルファベットについて半角や全角を使用する場合のルールが定められています。

また、記載内容については、各種の資料から内容に相違や矛盾がないかといった点や論理・理屈に無理や飛躍がないかといった点まで厳しくチェックされます。

このような厳格なルールやチェックの過程を経て、報告書を仕上げていくので、弁護士さんや行政職員ではなくても必然的にそれなりの文書を書けるようになります。(余談ですが、今でも当時の半角や全角のルールに従い文書を書いています)

私は弁護士さんとは異なり、数字(金額)を扱うのを生業としている人間なので、当時は文書を書くのに大変苦労した思い出があります。ただ、きちんとした文書が書けるというのは、その後、国税不服審判所の国税審判官になった時にとても役に立ったので、人生、何が役に立つかわからないものです。

次回は、その他に感じた点について述べたいと思います。